C.Core ブログ

カスタマーサクセスに関わる人の “サクセス” を支援するための情報サイト
2021年12月15日

カスタマーサクセスで勘違いしやすいポイント3選

1.カスタマーサクセス活動はカスタマーサポートや営業で代替可能?

カスタマーサクセスでは、顧客の成功を自社の成功と位置付けて、顧客と伴走する姿勢を持ちます。この「顧客の成功が自社の成功」という目標自体は、顧客を相手にするカスタマーサポートや営業とも共通です。そのため、わざわざ新しい組織や仕組みを構築せずとも、既存のカスタマーサポートや営業の延長で十分カバーできると考えるケースが少なくありません。

しかし以下の記事でも紹介している通り、実際には、カスタマーサクセスとカスタマーサポートや営業における既存の活動とでは大きく異なります。

カスタマーサクセスはプロアクティブな働きかけが必要

特にカスタマーサクセスと役割を同一視されやすいカスタマーサポートについて考えてみましょう。
カスタマーサクセスとカスタマーサポートの最も大きな違いは、顧客への対応姿勢です。カスタマーサポートでは、顧客が正しく安心して製品やサービスを利用できることを目的とし、顧客からの問い合わせに迅速に対応する必要があります。
そのため、問い合わせの解決率や解決にかかるまでの時間、問い合わせ件数などをKPIに設定することが一般的です。アクションの起点は顧客にあり、受動的な対応が主となります。

一方カスタマーサクセスでは、既存顧客からの利益の最大化を目的としています。課題を抱えるすべての顧客が、自らサポートに問い合わせをしてくるとは限りません。
そのため、問い合わせの有無にかかわらず、サポートが必要な顧客を見つけ出し、適切な支援を能動的(プロアクティブ)に提供することが求められます。KPIには、継続利用率など利益に直結する指標が設定されます。

長期的なサポートのために、定性情報だけではなく定量情報からも顧客を把握する

上記の説明を読むと、カスタマーサクセスは営業活動の一つであると考える方も多いでしょう。カスタマーサクセスは、顧客が契約をしてからサービスを利用し続ける間、長期にわたってサポートを行います。しかし、1人の営業担当が顧客対応を行うような営業対応では、顧客数が増加すると、そのように長い期間のサポートには限界が生じてきます。
カスタマーサクセスでは、長期的なサポートを行うために、顧客の状態を常に把握し、変化を見逃さない仕組みの構築が必要です。そこで、顧客に直接ヒアリングした定性的な情報だけではなく、定量的な情報も含めて顧客の状態を判断します。具体的には、サービスの利用状況ヘルススコアを元に顧客の健康状態を可視化し、常に把握する必要があります。

このような定量データを元にした顧客の理解は、既存の営業やカスタマーサポートではカバーされていないケースが多いでしょう。

人員不足などの事情によって、既存組織で取り組まなければならない場合には、上記の違いに留意し、カスタマーサクセスの担当者を分ける、業務の違いを明確化するなどの対応を取るべきです。

2. カスタマーサクセス活動に必要なデータはCRMやSFAで管理できる?

企業によっては、顧客理解や営業活動の効率化のために、CRM(Customer Relationship Management)SFA(Sales Force Automation)などのシステムを導入しているケースもあるでしょう。既存のシステムで、カスタマーサクセス活動が十分に行えるかどうかは、以下の点を確認してみてください。

アクションが必要な顧客とタイミングが見極められるか

CRMやSFAに登録されている契約情報(契約期間・金額)や顧客の属性などの基本情報は、顧客理解に役立つ重要なものです。
一方で、カスタマーサクセスでは、サポートが必要な顧客を迅速に見極めてアクションを起こす必要があります。特に、解約しそうな顧客をいち早く見極めることは、利益の維持・拡大のために欠かせません。

一般的に、解約の兆候はサービスへのログイン状況や、アクティブユーザー数などによって把握できます。しかし、これらの利用状況を、ヒアリングで常に徴収するのは限界があるでしょう。そこで、カスタマーサクセスツールなどの導入による把握・可視化が効果的です。カスタマーサクセスツールと、既存システムとの違いについては、こちらの記事でも詳しく解説しています。

プロアクティブな対応が取れるか

ライトにカスタマーサクセスを始めたい場合には、まず現状できていること・できていないことを整理してみてはいかがでしょうか。その上で、現時点でプロアクティブな対応が取れていないのであれば、既存システムの持つ機能を活用し、何ができるか、その結果どのくらいの効果が期待できるかを確認してみてください。

たとえば、既存システムに備わっているフォローメール送信機能などを利用して、顧客とのコミュニケーションを図るのも活動の第一歩としてみるのも良いでしょう。一定の効果が出ている場合には、活動を継続し、必要に応じて新しいツールの導入を検討しましょう。

3. カスタマーサクセスツールを入れたらカスタマーサクセス活動ができる?

「専用のツールを導入すれば、カスタマーサクセス活動ができる」という考えも、よくある勘違いの一つです。ツール導入の際には、以下のポイントに気を付けてください。

ツールを用いた活動の設計と運用が必要

カスタマーサクセスツールには、活動を効果的に推進するための機能が搭載されていますが、最適な設定や運用ルールの明確化を行わなければ、効果を得ることはできません。

まずは「それらの機能を使って何をしたいのか」「ツールに任せたい部分は何なのか」「どのように活動の中に取り入れるのか」を整理しましょう。

カスタマーサクセスには多くのツールが存在しており、それぞれ機能や特徴が異なります。目的の明確化と運用設計を行うことで、ツールに求める機能が明らかになり、自社の活動に即したツールを選定できるはずです。ツールの選定ポイントについては、こちらの記事も参考にしてください。

PDCAサイクルをまわし、運用方法も適宜見直しをする

カスタマーサクセスに限った話ではありませんが、PDCAサイクルをまわし、活動の成果を常に確認することで、精度があがり、より高い成果に結びつきやすくなります。
そのため、ヘルススコアの設定値など、一度設定した項目や運用方法についても随時見直し、その時々の自社の課題に即して再度設定しましょう。

カスタマーサクセスは、データの活用によって、現状の分析や仮説の構築を行うことが肝要です。カスタマーサクセスツールの持つデータ分析機能を活用し、常に活動の成果を把握するように努めてください。

4.まとめ

カスタマーサクセスは近年急速に浸透しつつありますが、カスタマーサポートや営業などの既存業務との違いなど、正しい理解がされていない点も多いのが実状です。

この記事で取り上げた3つの誤解ポイントに注意しながら、カスタマーサクセスを正しく理解して、成果に繋げてください。課題解決のためには、適切なツールを選定し、活動に取り入れることも効果的です。

この記事をシェアする