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2021年07月16日

CX(カスタマーエクスペリエンス)とは?重要性とCX向上のポイントを徹底解説!

あらゆる製品のコモディティ化が進み、競争が激化している現代では、製品やサービスそのものが持つ機能と同等以上に、“得られる体験”が顧客にとって重要となっています。企業においては、この顧客の体験(カスタマーエクスペリエンス)の満足度をどこまで高めることができるかが、顧客に選ばれ続けるための鍵と言えるでしょう。この記事では、なぜカスタマーエクスペリエンスが重要なのかを掘り下げ、良好な顧客体験を提供するためのポイントについて解説します。

1. CX(カスタマーエクスペリエンス)とは

CX(Customer Experience:カスタマーエクスペリエンス)とは「顧客体験」を意味する用語です。製品やサービスの利用時だけではなく、購入前から購入後までの顧客とのすべてのタッチポイントにおいて、顧客が体験・評価する価値のことを指します。製品やサービスそのものが持つ物質的な価値だけではなく、購入時の対応への印象など心理的な価値も含みます。

UX(ユーザーエクスペリエンス)とは何が違うのか?

似たような言葉にUX(User Experience:ユーザーエクスペリエンス)があります。UXは、例えばWebサイトのデザインやボタンなどの配置といったユーザとの接点になる部分(UI:ユーザーインターフェイス)を通して、製品やサービスを利用する際に得られる視認性や操作感といったユーザー体験を指します。UXが製品やサービスなど単一の対象に焦点を置いたものであることが多いのに対し、CXが対象とするのは複数の対象を含めたすべてのタッチポイントにおける顧客体験です。そのため、UXは広い意味でCXの一部とも言えるでしょう。また最近では、UXは「デジタル領域における顧客体験」を指す言葉として用いられることが多いです。

UXは、主にデザイナーや商品企画担当など一部の部門が操作性や視認性などの向上を目指して取り組む施策ですが、CXはマーケティングや営業・サポートまでさまざまな部門が協力して取り組み、提供しているサービス全体を通した体験の向上を目指すのが一般的です。

カスタマーサービスとは何が違うのか?顧客満足度との関連性は?

主にコールセンターが行うカスタマーサービスは、購入後の疑問や不満の解消を目的としており、こちらもUXと同様にCXの一部と言えます。また、製品やサービスに対する顧客の満足度を測る指標のことをCS(Customer Satisfaction)と言います。良好な顧客体験:CXの提供により顧客の期待値を上回ることができれば、結果的に顧客満足度が高まると考えられます。

2. CX向上に取り組むことはなぜ重要なのか

企業にとって、CXの向上に取り組むことは非常に重要です。

主な理由は以下のとおりです。

顧客ロイヤルティを向上させ、リピーターを獲得できるため

顧客体験への満足度が上がれば、その顧客が製品やサービスを再度購入してくれる可能性が高くなります。このようなリピート率の増加は、ROIも高く、企業が目指していきたい姿です。また、リピートで良い体験を繰り返し得ることで、顧客のロイヤルティをさらに高める効果もあります。ロイヤルティの高い顧客は、その顧客自身からの売上だけではなく、口コミなどによる波及効果によってより高い売上をもたらしてくれる力も持ちます。これは、部門間・同業種内で情報の共有・交換を行うBtoB形態のビジネスにおいても同様です。

ブランドイメージを高めることができるため

顧客が自分の期待を上回る体験を得ることができると、企業やブランドに対するイメージは大きく高まります。多くの場合、特定の製品やサービスに対してのみではなく、他の製品やサービスを含む企業やブランド全体に対して好印象を抱くでしょう。そのため、ブランドイメージの向上は、自社の他の製品やサービスの購買に繋がりやすくなる効果もあります。

顧客離れを阻止できるため

高いブランドイメージや製品・サービス満足度は、競合他社との大きな差別化要素の一つです。そのため、機会損失や競合他社への乗り換えのリスクを下げることにも繋がります。

収益の拡大、ビジネスの成長に繋がるため

前述のような、顧客ロイヤルティやブランドイメージの向上、競争力の強化はすべて売上や収益にプラスの結果をもたらします。実際、2017年のDimension Dataの調査結果によると、CXの向上に取り組む企業のうち約84%が収益増加に繋がったと回答をしています。

低いCXによるマイナスの効果を防ぐため

現代は、SNSなどを通じて、ユーザー自身が自由に情報を発信することができる時代です。そのため一度マイナスのイメージを顧客に抱かせてしまい、それが発信されてしまうと、その影響は瞬く間に波及し、多くの人に良くない印象を与えてしまう可能性があります。そういった損失を未然に防ぐ意味でも、CXへの取り組みは必要不可欠です。

3. CXを向上させるためのポイント

デジタルツールを利用し、顧客分析を行う

CRMシステムなどによる顧客情報の一元管理や可視化、定期的な顧客調査などを通じて、「自社の顧客がどのような人なのか」「どのようなチャネルから情報収集をして購入に至るのか」といった顧客分析をしっかりと行うことがまず重要です。

顧客の感情や心理を掴む価値を与える

製品やサービスそのものが持つ価値以外の部分で、顧客の感情や心理を掴む価値を与えることが必要です。たとえば、店舗であれば、ゆったりとした座席レイアウトやBGM、丁寧なスタッフの対応により、くつろぎの得られる時間を提供することなどです。Webサイトの場合には、デザインや操作性が含まれるでしょう。自社が製品やサービスを通じてどのような価値を提供したいかを整理し、それに即した施策を各タッチポイントで網羅できるようにします。

OnetoOneマーケティングを取り入れる

一対多に対しての汎用的なマーケティングを行うのではなく、顧客の属性や趣味嗜好ごとにパーソナライズドされたマーケティングを行うのがOnetoOneマーケティングです。OnetoOneマーケティングは、顧客ごとに最適なメッセージを送ることができるために効果が高い方法ですが、「自分のことを理解してくれている」という特別感を顧客に感じさせる心理的な価値提供の役割も持ちます。

ペルソナやカスタマージャーニーマップを作成する

カスタマージャーニーマップは、顧客が情報収集をしてから自社製品やサービスを利用するまでの一連の流れを可視化して整理したものです。自社のすべてのタッチポイントにおいて、一貫した価値提供を行うためには、このカスタマージャーニーマップの作成が必要不可欠です。あるタッチポイントで顧客のニーズを満たせていても、別のところで満たせていなければ、全体としての顧客体験は十分なものとは言えません。
また、カスタマージャーニーマップの作成と顧客が求める価値の定義のためには、ペルソナの作成が効果的です。ペルソナは自社のターゲット顧客を仮想の人物像として表したものです。ターゲット像が明確化されることにより、具体的なニーズをあぶりだしやすくなります。

カスタマーサクセスを取り入れた能動的なサポートを行う

特にBtoBの場合においては、顧客の成功を自社の成功と位置付けるカスタマーサクセスはCX向上において非常に重要です。顧客が必要とするサポートを能動的に行うことによって、顧客は自社とその目的を深く理解してくれていると感じることができるため、信頼関係の構築に繋がります。

施策の効果測定を正しく行う

CXの継続的な向上を図るために、施策の実施前に具体的な数値目標を立てて、成果を測定し、次の施策へ反映しましょう。以下のような指標で、施策の効果測定を行うことができます。

  • 顧客の継続利用率
  • クロスセルやアップセルの金額
  • NPS®️(ネットプロモータースコア)の変化
  • Webページでのコンバージョン率などの各指標の変化

4. まとめ

SNSなどを通じた口コミが影響力を持ち、競争が激化するなか、CXへの取り組みの重要性はますます高まっています。CXは顧客の満足度やロイヤルティに長期的な影響を与え、最終的には収益に繋がるため、BtoC、BtoBのどちらにおいても非常に重要な活動です。まずは、顧客視点で自社が目指すべきCXとは何かを定義し、本記事で紹介したポイントを押さえてCXの向上に努めてください。

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