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2021年07月16日

顧客ロイヤルティとは?顧客満足度だけでは不十分?重要性から向上のポイントまで解説!

突然ですが、みなさんは顧客ロイヤルティの改善に取り組まれていますか?新規顧客の獲得コストは既存顧客への販売の5倍のコストがかかるという法則(1:5の法則)があり、企業の成長のためには、新規顧客の獲得に目を向けるだけではなく、既存顧客を維持することも非常に重要です。そこで注目すべきなのが、自社の商品やサービスへの愛着度を示す「顧客ロイヤルティ」です。

この記事では、顧客ロイヤルティの重要性から、その測定方法、そして顧客ロイヤルティを向上させるためのポイントまで解説します。

1. 顧客ロイヤルティとは

ロイヤルティ(Loyalty)とは、忠誠を表す英語です。顧客ロイヤルティとは顧客が企業やブランド、商品やサービスに対して感じる信頼や愛着を意味します。また、ロイヤルティの高い顧客のことをロイヤルカスタマーと呼びます。

顧客満足度とは何が違うのか?

顧客満足度は、商品やサービスに対して顧客の評価を確認する指標ですが、購入するまでのプロセスや購入後のサービスに対する評価は十分に測ることができません。多くの企業が顧客満足度調査を行う中で、顧客満足度の高さが必ずしも継続利用に繋がるわけではないことがわかってきています。商品やサービス自体への満足度が高くても、購入プロセスやサービス面で不満が高い場合もあるためです。このような場合には、同じような商品やサービスが競合他社から出てきた場合に乗り換えられてしまうおそれがあります。
これに対して、顧客ロイヤルティは一度の購入にだけスポットを当てるのではなく、継続利用に繋がる長期的な信頼や愛着を測る指標です。

2. なぜ顧客ロイヤルティが重要なのか?ロイヤルカスタマーを育てる3つのメリット

顧客の継続利用率が高まる

冒頭に述べたように、新規顧客の獲得コストは既存顧客への販売コストの5倍かかると言われています。そのため、いかに既存顧客の継続利用率・リピート率を高めるかが利益率に繋がる重要な視点です。既存顧客の継続利用率が損益に直結するサブスクリプション型のサービスでは特に重要です。
似たような商品やサービスが乱立している市場において、商品やサービス自体での差別化はより難しくなっています。しかし、顧客ロイヤルティが高い場合には、似たような商品やサービスが並んでいる中でも自社商品・サービスを選び続けてくれる可能性が高くなります。

顧客単価が増加する

ロイヤルティの高い顧客は、継続利用率が高いだけではなく、購入金額が高くなる傾向にあります。企業や商品・サービスに対しての顧客の愛着や信頼の高さは、購入を検討している商品やサービスをその企業から購入する動機になります。既に信頼している企業からの購入は、別の企業を探す労力や手間を省き、失敗のリスクも低いことは想像に難くないと思います。BtoBの商品やサービスにおいても同様で、信頼する企業からの提案は前向きに検討される可能性が高く、アップセルクロスセルの成功確率も高いと言われています。

顧客の口コミが新たな顧客の獲得に繋がる

ロイヤルカスタマーのメリットは、その顧客からの売上・利益が高いことだけではありません。BtoCはもちろんのこと、BtoBにおいても利用者からの口コミの影響力は高くなっています。情報過多の現代において、他の利用者や知り合いからの評価は信頼性が高いと判断されるためです。ロイヤルカスタマーは、活用事例の紹介に協力的で、高い評価を自ら発信してくれる傾向にあります。新しい顧客の創出に繋がるという意味でも重要な存在です。

3. 顧客ロイヤルティの測定方法

NPS(Net Promoter Score)

顧客ロイヤルティを定量的に測る指標として一般的に用いられているのがNPSです。NPSは「この商品(サービス、企業、ブランド)を親しい友人や家族にどの程度勧めたいと思いますか」という質問に対して、0~10の11段階で評価してもらうものです。回答結果を元に顧客を以下の3つに分類し、回答者全体に対する推奨者の割合から批判者の割合を引いたものをスコアとします。

批判者:0~6

中立者:7~8

推奨者:9~10

4. 顧客ロイヤルティの高め方

顧客ロイヤルティを継続的に測定する

まずはNPSなどを利用して定期的にロイヤルティを測定し、自社の現状と各施策の効果を常に把握するように努めましょう。NPSは複雑な設計を必要としませんので、継続測定のハードルは低いと言えます。

NPSの結果を元に顧客をセグメンテーションし、優先順位づけとセグメントごとの施策を検討する

NPSの回答結果を元にした3つの顧客分類と顧客収益性(高・低)をかけあわせた、以下の6つのセグメントに分ける方法が一般的に知られています。このセグメンテーションでは、優先順位の高いセグメントを見極め、効果的な施策を検討することができます。

・収益性が高い推奨者(エンジェル)

企業にとって最重要のロイヤルカスタマーです。このセグメントの維持は優先順位の高い項目です。利用金額に応じたポイントやマイルなどの特典の提供が代表的な施策の一つです。各セグメントからいかにエンジェル層に移行させるかが重要だと考えられています。

・収益性が高い中立者(エンジェル候補者)

ロイヤルカスタマーの候補者です。ロイヤルティを高め、エンジェルに移行してもらうための施策を検討します。

・収益性が高い批判者(抑留者)

見せかけのロイヤルカスタマーです。離反されると利益への影響が大きいため、優先してこの層のロイヤルティ向上策を検討する必要があります。企業側からの能動的なサポートなどによって顧客ロイヤルティを向上させましょう。

・収益性の低い推奨者(宣教師)

他人には勧めるものの、自分では買わない層です。どこに課題があるのかを明確化しましょう。

・収益性の低い中立者(不可知論者)

関心の低い層であり、優先順位は低い層です。

・収益性の低い批判者

ロイヤルカスタマーに育て上げるのが最も難しい層で、そのために優先順位の最も低い層です。

カスタマーエクスペリエンス(CX)を向上させる

商品やサービスの購入から利用後のアフターケアまでを指す、カスタマーエクスペリエンス(CX)は、顧客ロイヤルティに影響する重要な要因の一つです。

カスタマージャーニーマップを作成し、どのタッチポイントに課題があるか特定する

カスタマージャーニーマップを作成して、顧客の購買プロセスを可視化した上で、どのタッチポイントに顧客ロイヤルティを下げる要因があるのかを特定して対策を検討しましょう。

カスタマーサクセスを取り入れた能動的なサポートを行う

BtoBにおいては、顧客の成功を自社の成功と位置付けるカスタマーサクセスが顧客ロイヤルティ向上のための方法として注目されています。顧客と伴走する姿勢は、特sに初めてそのサービスを利用して社内プロセスを構築する際には顧客にとって大きな支えとなります。また、企業からの適切なサポートにより、成果を得たことを実感できれば高いロイヤルティに繋がります。

5. まとめ

顧客ロイヤルティの向上は既存顧客の継続利用率を高めるだけではなく、口コミ効果により新規顧客獲得にも繋がる重要な要素です。まずは、NPSなどを活用し、現在の自社の顧客ロイヤルティを可視化して課題を抽出するように努めてください。また、CXの向上やカスタマーサクセスの導入は、ロイヤルティの向上にも繋がる重要な施策なので、積極的に取り組むようにしましょう。

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